「ざれごと寝言大事なこと」日記#6

西山香葉子という同人者の本性がわかる? ぺーじです。

花宵道中

花宵道中 (新潮文庫)

花宵道中 (新潮文庫)

話題になった作品、やっと読めました。
以前ハードカバーを借りたのですが、その時は読了できず。
最初は入って行きづらく、時間がかかったけど、4作目「十六夜時雨」の頃には大好きになってました。
表題作、わけがわからないスッキリしない状態で読んだせいで、皆さん泣いたとか言ってる場面で何も感じなかったし(爆

疑問文の台詞の語尾に、?の代わりに読点が使われてるのが印象的だったでしょうか。


再読したら、1行目から、ここで死んだの霧里かあ、とハッとさせられます。彼女は不幸のデパートかな。
菊由サンが好きだった。
半次郎を婿にもらった女は、玩具が欲しくて駄々をこねてる餓鬼だと思う。愛じゃない。

えろシーンでいちばん気に入ってるのは八津と三弥吉かな。
八津や三津が言う、「ばばあも多分死んでる」などの台詞における、じじいやばばあという言葉の使い方が好き。

ただ、人物相関図の欲しい小説でしたね。
十六夜時雨がいちばん好き。群像劇してて。

朝霧と桂山の啖呵のシーンはスッとしました。

雪紐観音もも一度読み返した方が良さそうだなあ……緑と三津の関係は……

「姉や」って言葉が実の姉のことだと気づかなくて、ある真相に気づくのに遅れた。
人物相関図が見たいばっかりに激しいネタバレ読んじゃって、微妙に失敗だったかも。

ところで、天保から嘉永の時代の新吉原が舞台のこの本と比べて、LaLaで連載してるおいらんガールって勉強不足? と感じた。岩倉具視が出てくるような時代に太夫はおらん。華やかにするために史実を曲げたのかしら。