「ざれごと寝言大事なこと」日記#6

西山香葉子という同人者の本性がわかる? ぺーじです。

これ読みました。

感情教育 (講談社文庫)

感情教育 (講談社文庫)

5ページ読んで引き込まれてそのまま4時間。本を読む合間にメシ食ったりお金受け取ってましたわ(また、書類ほぼ書いちゃって、写真出来上がり待ちしてたし)。

ある意味漫画「NANA」と構成が似てる。
主人公が女性2人で、1話目と2話目で、それぞれもうひとりの主人公に出会うまでの人生を追っかけて、そこから、という。ただ、こちらは、その部分に割かれたページ数が1,2話とほぼ同じだけど「NANA」は現時点で単行本16冊? 描いてるのが違いか。こちらは片方レズビアンでセックスもしてるが「NANA」はどっちもヘテロだし。

いやー、ふたりとも人生が壮絶。

なんで那智が付き合う男ってあんな独占欲が強いというかどこかおかしいのばっかりなんだろう。
それだけ男って「なにを考えてるかわからん」「自分のものになってると感じられない」女に執着するのかな。
愛に飢えてる分、そういうのはわかりやすい「愛情表現」だから、そういうのにひっかかるのか。
あげく結婚したら家庭に縛り付けられて。
実家との関わりを絶とうとしているのが、義父母と夫では違う理由なんだけど、「ひどい生い立ちを忘れて未来だけ見て生きよう」という発想がなぜか前向きなものに感じられないのは、心の中でひどい生い立ちに蓋をしてるからだね。きっと。
あたしは束縛されたり頭ごなしに押さえつけられるのが大嫌い(わりと些細なことでこういうことを感じたりする)で、ある意味で幸福なことにそういう経験もないから(あまりにも束縛されなさ過ぎて「普通の恋愛をしたかった」と言ってたけど、実は自立していたのではないかと今では思っている。まあ、あたしばっかりが相手に電話などコンタクトをとろうとするのがフェアじゃないと感じて嫌になったこともあったが)、ホントにこんなことあるの? と思うが、那智のモデルは中山氏の昔の彼女らしいしねえ。
で、理緒の、「名古屋出身で大学からしばらく芝居をやってたレズビアン」というのはそのまま中山氏の人生でしょ?
理緒と環の友情も、理緒の唯一の彼氏もいいな。

愛に飢えていたのに、養母や最初の彼氏やいろんな人に依存されて。
そもそも養父母が、母が子宮がなくなったからって、離縁されるのも嫌だが「そこを何とか」と「お願い」するのも卑屈でイヤ。
那智の養父母とダンナとその両親との話し合いで養父が「謝るな!」と怒鳴るけど、いいこと言う! と思った。この養父、なにが不満で酒乱になったのだろう。那智が大きくなると顔だけは殴らないように気をつけて、彼女を女の眼で見だしたという記述があるので、性的虐待がなかったのは良かった。

理緒の主婦彼女の「ダンナと同じくらい稼いだら別れる」というのはすごいイヤな女だ、と、ビアンじゃないあたしでも思った。こりゃあ「主婦レズ」*1が嫌われるわけだよ。うん。

*1:その筋でよく使われる言葉なので使ってます