「ざれごと寝言大事なこと」日記#6

西山香葉子という同人者の本性がわかる? ぺーじです。

さようならアルルカン/白い少女たち

氷室冴子先生の初期作品です。最近ネットニュースでアルルカンでバンドがあることを知った瞬間この小説の存在を思い出し、そのままネットで図書館に予約をしていました。

実際に中高生だったら書いてあることが理解できたかわかったか怪しい。今じゃ遅すぎるかもしれないけど、成人してから読んで良かったのかも。
そして、心理描写に圧倒された.私に足りないもののひとつだな。

さようならアルルカン
潔癖だなあ、と。孤高の人が大向こう受けのくるジョークの名人になって、変わってしまったとショックを受ける語り手。
真琴の図書カードを見て彼女の読んだ本を読むというのは、私も、やり取りできなくなった好きな人の好きなアーティストを聴いたことならあるので、なんと無く気持ちがわかりまするし、いい具合に気持ち悪くもある。しかし、昔の図書館のカードって物語の起点になってたのね。意外なハッピーエンドで驚き。

あなたへの挽歌
さようならアルルカンと似たテーマを感じました。対象は5歳年上の男性で先生。人気出たり嫌われたり人気出たり忙しいな。生徒会の資料作りが藁半紙というのに時代をすごく感じる。この藁半紙を取りにきた先でタバコの匂いから、ヒロインが吸い主を怒鳴りつけるシーンが好き。

おしゃべり
原因はそれか! ということは、元に戻った彼女が、テニスコートの金網になってる女の子たちと主人公が喧嘩とかしたらこんな人とは思わなかったと分かれてしまうような気がする。

悲しみ・つづれおり
氷室さんに珍しい男女の恋の話。失恋して浸り切る主人公.、姉ちゃんいい味出してる気がする。しかしシャンソン好きなんて気取りすぎかも。

私と彼女
1番好きな話かも。氷室さん特有の口の悪さが一番生きてて、過去化する女たちを思い出す(酒飲みだしな)
問題の女の子の素性は、わかってみればあーそれか! と。

白い少女たち
なんで倫子ばかりがこんなしんどい人生になってんだろう? 幼い子供への性虐待に今よりもおおらかだった時代、6年も誰にも言えず黙ってるのは人が良すぎる。あの男が事故死というか殺害されたのはいい気味なのでは。瑞穂が1番甘ちゃんかな? 碧は転校続きの寂しさから鋭さを身につけた。学生時代もっと人間観察をするんだったなーと今後悔しております。