「ざれごと寝言大事なこと」日記#6

西山香葉子という同人者の本性がわかる? ぺーじです。

金木犀とメテオラ

Twitterを波乗りしていたら、前に見たことのある制服クラスタの人がこの本のことを呟いてたんですね。
気になったので深堀りしてみたら、公式サイトで最初の20ページくらい? 掲載しててそれ読んだら続きが読みたくなったと。
そこで本屋に行ったが、トイレに行きたくなったか何かで、本屋で本を探す精神的な余裕がなくなり、小説だし図書館で借りようとして、webで予約して借りました。

表紙志村貴子さんらしい。なるほどな人選。

東京出身の秀才・宮田佳乃と、表情に無駄がなく完璧な笑顔を持つ美少女・奥沢叶の北海道南部にできた新設の女子校におけるライバルストーリー、ってところかな。
宮田は先に注目された奥沢をやっかみ、その物腰を嘘くさいと思い、奥沢はだんだんわかってくる宮田の背景をやっかむ。

宮田佳乃は桜蔭も受けられそうなくらい勉強してたのみならず。ピアノでも有力なコンクールのジュニア部門で3位に入るなどのすごいやつ。大人のあたしから見ると生意気で嫌いなタイプだけど、子供のあたしは大人の裏が見える彼女に憧れを持つだろうなというキャラクター。周りを見下してる感じだったが、4年経って高校2年になると謎にマイペースと受け入れられている。

奥沢叶はかなえ、と読む。地元出身で入試は満点(ちなみに、東京と北海道で出題された問題が違い、東京会場の1位は宮田だった)。ただし、母1人子1人で、母親の愛人がアパートに年中上がり込んでいるために、それを誰かに相談するのも恥だと感じて秘密にしているためストレスを感じている、というところ。母親は下品なタイプを想像した。よく羽振りのいい男が離れないな。母の愛人が彼女に襲いかかるのではと危惧してたけどそれはなくて、母よりまともな人なのかも。

親に追い出された宮田だが、そういう生活も案外楽しいのではないかなといまだに実家を出られずにいる私などは思う。それに宮田は、学業成績が絡まない場面では気を抜いているようなので、生活面でも優等生している奥沢の方がストレス溜まってそうだな。

彼女を取り巻く友人たちも……目立っているのは宮田と出席番号が近かったので行動を共にしている森みなみと、叶と一緒に特待生に選ばれている北野馨。2人ともお調子者で、特に馨は成績も2人に次ぐ3番手でピアノもやってたとかで宮田をライバル視して結構うざい笑笑
派手な雰囲気の真帆と悠、宮田の最初のルームメイト由梨、その他寮母さんや先生たちが絡む。書かれるのは中学1年の春から夏と、高校2年の秋。由梨とみなみが良いキャラだなあ。
宮田パートより奥沢パートの方が重苦しくて読むのが辛かったかも。
高二のオープニングの宮田父娘のシーンで、築地市場の移転問題が出てきて、え、これそんな前の話なの? と驚いた。
途中で他の人の感想も見て、終盤小さ過ぎる奇跡が起きるというので、見落としたらどうしよう、と思ったが、もっと大きく報われてもいいんじゃね? と思う。特に奥沢が街を離れることができたかは気になる。
あと、宮田と森って、JUN SKY WALKER(S)の作曲コンビじゃん! と読み終わり際に思い出してしまった。この2人も中高寮だよなと。でもこの本読む人でJ(S)Wファンてひと少なそうだし、作者さんの年齢から行くと、これ、知らないだろうなー。

今時の若い子たちの話にしてはおばさんに言葉がわかりやすい小説だったかも。

めっさ面白かったよ。
最近カクヨムでも相互さんの小説が面白いし、パソコンが動かないうちにインプットに励もうかな。