- 作者: 有川浩
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2009/06/27
- メディア: 文庫
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図書館戦争の作中作が実際に書かれたというこの作品、未読だったのですが、本屋さんで文庫フェア対象作品になってたところ、読みたくなったので、図書館に予約して借りました。
ライトノベルの感想を通して知り合った男女。読書の傾向が似ていて、ラリーに例えるほどメールを交わす2人。男は、彼女に会ってみたくなったけど、その提案は最初は固辞された。そして。
関西育ちで意外に重い過去を持つ彼と聴覚障害を持つ彼女が、少しずつ心の距離を縮めていくストーリー。
アタシ、こういうの書くの苦手なんだよな。
有川さんって、人間関係の中の嫌味さみたいなところも容赦なく書くひとみたいだけど、そういうところは今回も健在。第三章のサブタイトルなんて、皮肉だって一発でわかった。
中盤、ひとみが残業中に襲われる回想があるんだけど、喋れるとわかってたらこんなことしなかったのに、なんて、なんて卑劣なんだろう。そいつを庇うのが女子社員というのも嫌だ。性犯罪者を庇う女って、内柴事件の時のデヴィ夫人もだけど、仲間になりたくない。
女性の声より男性の声のが聞き取りやすい、というのは。
私もここ数年、女の子が集団で歌う曲が苦手になってるんだけど、これはなんらかのヒントになるのかな。
伸さんは気にしないけど私は気にするんです、というメールの出てくるあたりでは、なぜかLGBTのひとたちに思いが至った。
ラストの方に、書き写して取っときたい文があったけど、どれだったかな。
充実感は、ちょっとページ数少なかったから、ちょっと落ちるかも。