「ざれごと寝言大事なこと」日記#6

西山香葉子という同人者の本性がわかる? ぺーじです。

性同一性障害はオモシロイ―性別って変えられるんだョ

性同一性障害はオモシロイ―性別って変えられるんだョ

読み終えました。それまで知らなかった言葉を知ることもできました。
ううむ、最近男とか女とか深く考えないで生きていたような気がするので(その割にはセクマイ関係についてコメントして交流を広げているので語弊もあるか)、パンツが見えないように気を使ったりしているこの人って偉いというか負けてるというか。まあ、わたしはロングスカートか運動用のパンツばっかり履いているので、そういうことをあまり気にしなくてもいいからなのか。
昨日書いたようにこの筆者の方、MtFレズビアン(もとは男性だけど、女性になりたい、なおかつ女性が恋愛対象)です。ミニスカートが好きらしい。

だから(?)、2箇所ほど笑えた箇所があった(笑っちゃいけないのかもしれないが)。
一つ目は、この筆者の方は奥様がいるのだが、性同一性障害を自覚し始めたのと奥様とお付き合いを始めたのが近い時期だった、というのに絶句してしまうがここは笑うところではない。
この奥様、セクマイ(セクシャルマイノリティ)とか性転換とかに興味を寄せ、某歌舞伎女形役者さんのファンクラブに入り、とどめに若い頃「美少年同士の恋愛を描く漫画雑誌を毎号買っていた」らしいのだ! そこら辺はまだなぞが多いので彼女のカミングアウトを待ちたいと筆者氏は言っている、ので、奥様が実態はどんな方だったのかすごく興味がある。ただし、トランスジェンダーだとカミングアウトされたときは(もっとも、「キミ、オバサン化してるなあ」と言われて、そう言われるのを待ってカミングアウトしたらしいが)、表面上はさらっとしてたけど内心はショックを受けたらしいが。
筆者は彼女なら受け止めてくれると思ってはいたらしい。うまくいっているなら良かったよな。
ここまで読んで、一瞬後に、私は笑った。
今で言う「腐女子」じゃん!

ふたつめは、筆者が高校時代に出会っていい感じになって恋をして告白した女の子に「私、ネコだから……」という言葉でふられたこと。
読み進めていくうちに笑いが。

「ネコ」ってレズビアンの女役という意味があるわけで。
当時筆者氏は不勉強(とおっしゃっていたはずだ)でこの言葉の意味を知らなかったと言っているが、性同一性障害だとわかった今、大きな意味を持ってくる。
かなり都合のいい解釈をしているとも考えられなくもないが、彼女の希望に沿いつつ、法的には結婚ができる。運命に導かれていたんでは……と書いていた。

あとは、靴の話かな。小さくしようと纏足をしているのではないかと。女性用の靴が24,5センチまでしかないので不便しているとのこと(わかる、わかるさあ! これはもう共感しまくり。これは後述)。


筆者は、身長170センチ未満、痩せ型(年齢による体型の変化を感じてはいるようですが。ちなみに1964年、関西生まれだそう)で、女装しても不自然じゃないところはあったらしい。ただ、腕が細く、胸板が薄いので、コンプレックスに感じていはしたようである。
自分の男らしくなさをコンプレックスにも感じつつ(好きになった女の子がかっこいい体育会系に思いを寄せていたことも多かったようなので。その割には伝言ダイアルで知り合った女の子とホテルに行った、という衝撃の過去もあって、奥様に引かれ、読者の私を驚かせたのだが)、男らしさを求められることに多少の違和感もあったようだ。ただ、恋愛・セックスの対象が女性だったために、自認が遅れたみたい。

途中から、男社会の差別や、いわゆる「男らしさ・女らしさ」に対する糾弾があって読んでてきつくなってしまったが。
私は自分が(自覚したきっかけは、浜田省吾のコンサートで「MONEY」のイントロが流れて飛び上がって喜んだときだと思う→かなりの年になってから)女の子らしくないことと背が高いことにコンプレックスを抱いていたものの(後者はそれこそ幼い頃からで、小学5年生の頃に「彼氏にするならあたしより背が高い人がいいなあ」と言って台所をしながら聞いていた母に「あんたより背が高いなら中学生だね」と言われたのだが。高校生になる頃にはそっちはあきらめていて、後に背が高い人を好きになって、私的な理由じゃないにしろ彼の隣を歩けたときには、見上げて歩けるめったにない経験が嬉しかったものだ。前者の1年後、例の大失恋があり、いっそう女らしくなさに落ち込むことになる)女の子である自分を否定したことはないので、性同一性障害の人のホントのところはわからないけど、中途半端だな、とは自分でも思う。

しかし最近、その種の苦痛が増えてる気がするのは気のせいだろうか。
わたしがある意味で多数派(なのでしょうきっと)であるから気がつかないこともあるのかもしれないけど、そういう問題を扱っていて違和感を感じることもある。
この本は1999年に刊行されているから、カルーセル麻紀が戸籍的に性転換するちょっと前になるのかな?
となると今では状況もだいぶ違うだろうな。

15;00補足

イロモノ的な捕らえ方をしてしまったきらいがあるので。
最初にあの2件を取り上げたのは、同人女なら絶対に笑う、と思ったからです。このブログの読者のどの程度の数がいわゆる「同人女」なのか今非常に知りたいが。歌舞伎は見る人多いけどね。
こんな見方があるのだな、と思いました。
定期券をここ数年買っていない(SUICA定期を買った記憶がない)ので「性別書くとこなんてあったかな?」と思ったり。
「性転換というのは単純なことではない」というのも語っています。

何より読み物として面白かった。です。