「ざれごと寝言大事なこと」日記#6

西山香葉子という同人者の本性がわかる? ぺーじです。

イギリス人は「理想」がお好き

イギリス人は「理想」がお好き

続きを読み終えましたので、紹介します。

ガーデニングの章の続きから。
英国式ガーデニングが日本でもてはやされているらしいですが、イギリスの庶民の庭というのはあまりよい趣味ではないらしい。色彩的に「満艦飾」なのだそうだ。
あと、この話を読むに「もったいない」というものを感じた。
「庭が狭いから」来年使えそうなものを捨ててしまうのだ。
まあ、チューリップの球根なんかは、イギリスって国は冬はとにかく雨が降るところなので、土に埋めとくと腐ってしまうという事情があるのですが(だから10月から5月までは「庭を閉める」という表現をするそうだ)。朝顔も、日本風に外で栽培したら花を見ることなく終わってしまうしとにかくイギリスはお天気が悪いのだ。
で、彼らは日本の禅寺風に庭を造ろうとしているらしいですよ。

ほか、扱われたのは、裁判に関すること(シャム双生児が、1人分の心臓と肺で2人分の生を生きているから、このままだと健康なほうも死んでしまうから、分離手術をして1人だけでも助けよう、という発想、親はカトリックなので反対して、大騒動になった、が、この親子、実はイギリス人ではなく、旧植民地の出身なのである。それをイギリスの司法で裁くのってなんか……)、イギリス人と犬とのかかわり(日本のペットブームの比なんてものではないそうだ)、イギリス人のDNA信仰、てなとこかな。今、イギリスではちゃんと教会に通うクリスチャンが国教会カトリック他あわせて7%くらいしかいないそうですよ! イギリスが他の国に比べてキリスト教色が薄いといわれるわけだ。もう、日本の「うちのお墓は日蓮宗のお寺さんで」という感じの付き合い方らしい。キリストに代わるものがDNAらしい。信仰する宗教がないと道徳もない、という考えが、いかに欧米諸国にキリスト教が寝深く入っているかわかりますね。日本人はそれを切り離して考えることができるから(どっちがいい、とは言ってない)。


イギリス人は「自分のとこが世界一」だという誇りがある。
これは、19世紀に世界の半分にユニオン・ジャックをはためかせたという経験が故だろうなあ。
ちなみに、日本人とイギリス人は「島国根性が似ている」表現する人がいるけど、上記の理由によりそんなこと考えているイギリス人はまるでいないそうです。それどころかイギリス発行の世界地図に日本は載ってない! 16世紀も、今も。
それどころか、日本と中国の区別がつかない人も多いし、大学出てる人が「シンガポールは日本と中国どっち?」と思ったり、香港の中国返還の時は筆者に「あなたもお困りでしょう」と言ったり、6月から9月まで雨季があると思っていたり、とにかく誤解が挟まっている(一番最後のは子供向けの日本紹介絵本にそういうのが挟まってるからなんだけど)。あと、「日本文化」として紹介するのが「着物」系(舞妓とか歌舞伎とか)、相撲ばっかりなのも何か問題だと思う、と筆者は思っておられるようだ。
ちなみに筆者は1990年代に「文学界」(旧字がないのでこっち)新人賞を獲得した、文芸的には本流の人だと思う。受賞以前にイギリス人の写真家と結婚されてずっと在住しているとか。
最後に次回作の展望も語ってくださいました。

問題があると感じたら、よその国(他人)のいいところを見習おう、でも自分のいいところ・満足しているところはそのままでいいんじゃないかな。