「ざれごと寝言大事なこと」日記#6

西山香葉子という同人者の本性がわかる? ぺーじです。

陽のあたる場所

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という本のお話です。10月を浜田省吾月間にしようとして、体調の悪化などでできなかったのの名残ですね(溜息)。

1988年に「FATHER'S SON」が出るまでの、浜田省吾の個人史が綴られている本です。文庫だと、文庫が初版された1990年あたりまでのことがいくらか加筆されてますね。その後、フジテレビの木曜10時のドラマの影響で「悲しみは雪のように」がヒットしたり*1、政治的な歌を歌わなくなったり。最近は、若い子が、親御さんの影響で、彼の歌というか、歌詞の世界に興味を持ったりしているみたい。

まあ、他のひとに比べると、私の場合は、その後知ったものや、それまで知ってたものとのつながりが、私本人に聞かないとわかりにくそうですが、私という人間の何割かをつくっていることはあるかと思います*2

私が書いた省吾に関する雑文のもうひとつは、こちらにもありますヨ。5年は前に書いたので、いろいろ痛そうですが、読んだ方の参考になりましたら幸いです。


原爆投下時に広島市内で救援活動をしていた警察官の3人目にして唯一の息子として生まれて*3

広島県立呉三津田高校という、旧制第一中学だった高校に入って、バンドに部活に生徒会に、ガリ版刷りで同人誌つくったとかもあったとか。
その高校時代に「広島フォーク村」にいた「グルックス」というバンドのメンバーと出会う。
その時のメンバーは、今は省吾の個人オフィス*4の社長の高橋さんとか、その後このメンバーにもひとり加えて結成してデビューした「愛奴」というバンドが解散しても、何かとサポートしていた町支寛二さん*5、でもって6月13日に私が下北沢でライヴを聴いた劉哲志さんが山崎貴生名義で参加していたり*6


先ほど書いた「愛奴」というバンドでデビューするが、自信を持って発表したデビュー曲が売れなかったりして、メンバーの方向性もバラバラになって、省吾は脱退したりバンドも解散してしまって。


その後の歌詞に登場する「歌えるところなら どこだって歌った」という数年を過ごして、日清のカップヌードルのコマーシャルで「風を感じて」が少し好評になって。「片想い」あたりも知られるようになって。音楽的に衣替えして、年間ものすごい数のホールコンサートツアーをこなす、怒涛の時代(80年代ね)に入っていく。
横浜スタジアムでコンサートして、事前にも最中にもトラブルがあって野球場では演らなくなったとか。
「僕と彼女と週末に」の真意が、発表当時なかなかわかってもらえなかったとか。
たくさんの試行錯誤が、著者の田家秀樹さんの独特の文章で綴られていく。


やがて、「J・BOY」という2枚組アルバムが大ヒットして(実際これはすごく傑作です!)。
うちの弟は、「声は今ひとつだと思うので、一番というわけではないけれど、『J・BOY』は構成が複雑だからカラオケで歌ってみたくなるし、歌詞はいいと思った」と、言ってたかと思います*7


最近、10代20代の子達の間でも省吾の曲が広まってきてて、ダウンロード件数がちょっとしたものらしいですね*8
彼の歌詞に惹かれた皆さんは、この本を読んで、彼がどんな風に生きてきてどんな風に音楽をつくってきたかを知ってください。もっと省吾が好きになりますよ。


もうちょっとちゃんと読み返して、自分にとって浜田省吾とはなんだったのかということも、考えることができていけたら良いかなとも思いました。

(また宿題1個片付いたかな。ここにきて省吾の曲のダウンロード件数が増えているという話を聞いたので、今まで伸びたのも悪くないタイミングだったのかと思います)

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私が一番好きな曲が入ってる。タイトルナンバーです。

FATHER’S SON

FATHER’S SON

上で貼った本のひと区切りあたりになるアルバム。

あまぞんを省吾で久々に見たけど、こんなにDVD多かったっけ(滝汗)。

年長のひとと話をして、ひとによっては「省吾と言えばこれこれ」と曲タイトルを挙げることができるひとがいるけど、「片想い」だったり「MONEY」だったりとひとそれぞれだよね。
私はこれからどう答えるかな。
今興味を持ち始めている子達はどう答えるかな?

政治経済なんかの固い話題に興味がある方にオススメかもしれないね。こんな軟弱者も聴いてますけど。

本当に7月にこの本再販されてたのね。こりゃマジで省吾に風吹いてるのかも。

貼るの忘れてた。

恋 (新潮文庫)

恋 (新潮文庫)

*1:本人ひどい鬱状態だったとか

*2:時々、「世代」というもので物をとらえたりすることが、私の場合、日本人にしても強いと感じる人がいるかもしれませんが、それはこうした背景が原因として考えられますね。嫌な方がいるかもしれませんが

*3:後に誰かが省吾のことを「昔女性にモテてた」と証言していた話があるが、お姉さんが2人いるということで納得するひともいるかもしれませんな

*4:だったけど今は、スピッツとか野宮真貴とかいたかな

*5:私は数年後、「この話はなんか腐女子(この言葉が登場するまでまだずっと時間がある時代だったので別の物言いだったけど)ウケしそうだな」と思うようになる。省吾を聴き始めてから2年ぐらい後に同人誌即売会に行くようになるが、だんだん、高河ゆんとかが彼のファンで本をつくった話なんかを知るようになっていくので、いろいろと私の周辺でクロスしているのかもしれない

*6:ちなみに、省吾の高校時代というのは、学生運動の時期にもろかぶりしているので、後年小池真理子の「恋」という小説を読む際に、高校時代にこの本を読んだ経験がいくらか役に立っています

*7:うちら姉弟って、音楽の好みだけなら、10歳以上は年齢が離れていそうな趣味をお互いにしてるんだよね。実際には学年で3つしか離れてないのにさ

*8:ひょっとして世の中がそれだけめっちゃくちゃ行き詰まっていることの証明なんだろうか