「ざれごと寝言大事なこと」日記#6

西山香葉子という同人者の本性がわかる? ぺーじです。

ハマるとこれだから。

ハマるとその話題ばっか書きまくることがこのエントリのタイトルです。
「砂時計」ですが、女同士の友情もよく描かれてて、イイ感じですよ。このあたりの空気もひっくるめて、好きだわこの作品。

「あたしはあんたが大好きよ」などとぶちかますキャラいますからね。杏の小学校あんど高校の友達のひとりですこれ。
杏が高校1年の夏に島根に帰ったら(3巻の前半)、椎香ちゃんが、一緒にいる彼氏の大悟突き飛ばして杏に抱きついてたもんな。抱きつかれた杏も「椎香ちゃん また キレイになったなあ」(このモノローグの下に「こりゃ男がほっとかんわ」の書き文字つき。この漫画書き文字もいいよ)と抜かした次のコマですんげー呆けた顔してますからね。崩れまくり。ヒロインなのに。杏はこの時絶対椎香ちゃんに萌えてたよ。
ついでに言えばこの時大悟は、散らかりまくった自室で杏を押し倒して(ちょっと勘違いしたのだ)、杏に蹴られた上に、実母にもボコボコにされた後でこれなので、けっこう踏んだり蹴ったりと言えるあたりです。ま、この回のラストは彼にとってめちゃ嬉しいものですが(百合好きはイヤだろうな、と警告しておく)。
杏が椎香ちゃん見て萌えてるシーンはもひとつあって、5巻P.59の「大量の白い花に埋もれて眠る美少女…(はあと) ちょっとしたおとぎの国みたいだったよ…(はあと)」(全文ママ)という台詞とその数ページ前あたりも。ここで書いた台詞へのおばあちゃんの切り返しが「アンタそれはおとぎの国じゃなくて天国だがね」なのが笑えますが。

まあ、ヒロイン杏は大悟くんとの恋に溺れまくってますが、この大悟くんてのが、杏いわく「文明がほろんでも最後まで生き残るタイプ」という、いい意味での野生児なので(山など野外で光るあんど役に立ちまくるタイプなのさ)、今日これに敵う子はそういないよ。残念でした。頑丈さが違わあ(ちなみに、TOKIO長瀬智也の「美しさとゴツさの同居ぶりがこの世の奇蹟に思えている最近のわしが書きたいのは、「すごく美しくてすごく頑丈な女の子」だったりする。そもそも全然「はかなげ」に見えないんだけどキレイな子が良いな、と)。

9巻の番外編は、大悟のお母さん・広子と杏のママ・美和子の高校時代のお話。村いちばんの美少女の美和子さんに、高校で同じクラスになってすっかりあこがれ、彼女の親友の座をゲットした広子さん(こちらはややがっちりめの、いわゆる田舎の「普通の女の子」。美和子さんいわく「他人に寛容でリベラル」だそうで、よその漫画のキャラにたとえると「天然素材でいこう。」の二美ちゃんに通じるものを感じました。二美ちゃんは杏同様華奢だったけど……一時期髪型も近いなあ)の視点から美和子さんの若き日の息苦しさを描いたもの。それから藤あんど椎香の母・志津代サンの若き日もチラッと見えます。志津代サンなかなか強烈なキャラですぜー。

まあ、わしみたいな漫画読み本読みには死ぬほど楽しめた漫画でしたわ。ちなみに、この漫画で、読むたび吹き出すキーワードが「山田ん家のバカ犬」。なぜか死ぬほどおかしいこのキーワード……なぜだ……(そういや「赤ちゃんと僕」にも「バカ犬フランソワーズ」なんてのがいたなあ。とあるたまにしか出ないキャラの飼い犬だったんだけどさ)。そもそも「犬」で「ロデオ」をやらかすあたり(犬に乗って何秒しがみついていられるかを競う遊びだって……)かなりびっくりするわ。「犬ぞり」はまだ理解できるけど(←小学校時代利根川の土手で草すべりならやったことがある女)。

まあ、面白かったです。楽しませてもらいました。芦原さんはきれいじゃないものも果敢に描く、という、ある種羅川真里茂に通じるところがありますな。少女漫画らしくないんだけど、時にはそういう勇気も必要です。みんな美形じゃつまらないし美しさも引き立たないし、「萌えに偏って常識を失った漫画」になりかねん危険もはらみそうな気がするからね。

あ、この漫画ある意味やおらーにはつまらんかも。ごめんね。

砂時計 (5) (Betsucomiフラワーコミックス)

砂時計 (5) (Betsucomiフラワーコミックス)

砂時計 (9) (Betsucomiフラワーコミックス)

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