「ざれごと寝言大事なこと」日記#6

西山香葉子という同人者の本性がわかる? ぺーじです。

オンナノコスキーたちは要チェックやああ!

大変お待たせいたしました。ものは吉住渉の本日発売の最新刊「P×P」です。「ピー バイ ピー」と読むようですがわしは「ピーピー」と読んでました。「×」を読まないあたりがオタ女ね。
これがまあ、美少女をたくさん積んでるコミックスなのよ!
内容は、表題作のシリーズ3本に、平成17年末に今はなき「りぼんオリジナル」で描かれた「BABY IT’S YOU」を同時収録。全部立ち読みしてるんだけど(オイオマエ何歳だ)、こうやってちゃんと読むと、美少女ぞろいでこれは絶対書かないと、と思ったわけさ。

まず表題作は、学園を騒がす「怪盗P」→少なくとも中学から大学まである私立校の、「校内限定で、持ち主にとっては価値がないけど他の誰かにとってはすごく価値があるもの」を盗む、という神出鬼没の存在。
この怪盗Pを妙に目の敵にしている生徒会長に言い寄られている副会長・姫乃るりが、怪盗Pの正体で主人公というわけ。体操をやっていた、運動神経抜群でロングヘアの美少女。通称は「姫」。「姫」=「プリンセス」=「P」というわけさ。
姫をサポートするパートナーが、理数に長けた天才少年で、彼女とちょっとした恋の駆け引き? も見せてくれる存在でもある、同じ学年の須佐祐真。
彼の作成したお仕事アイテムが「名探偵コナン」を思い出させてくれましたよ*1
しかしこのアイテムたちって今日の科学力で作成可能かどうかは知りたい気がする。まあ作者いわく「ファンタジーじゃないけどありえない話」と(「ミントな僕ら」同様)言ってましたが、吉住氏の良さを殺さずに、そこそこ子供に受けそうな感じがするので、アニメ化したらけっこう面白いんじゃないすかね。

シリーズ2話目からは、生徒会長に片想いする新聞部長・一ノ木睦美嬢も登場。片想いの相手に振り向いてもらえないって、女が友情を深める理由だったりすることがあるが、そのあたりがけっこうリアル。
このお嬢さんは、姫や依頼人ちゃんや、同時収録作のヒロインたちと違い「わかりやすい可愛らしさはない」女の子なんだけど、黒髪ざんぎりショートボブのメガネっ子でなかなか鋭いので*2
会長が、顔はそこそこいいけどバカ男なので、彼にはもったいないとさえ思えますわし。彼女の良さを引き立てるために描かれてるよ2話目の会長は。ホントバカこいつ。(前のエントリから引っ張ってきちまうが)大悟みたいなバカなら可愛いけど、こういうおナル入ってる感じのバカはちょっとなー。
2話目は依頼人がふわふわ系の超美少女で、こちらも美味しいのよ*3
3話目は、怪盗チーム結成秘話と祐真君の過去の恋、それに伴って姫に応えなかった、というあたりが描かれていて、吉住氏の理屈っぽさが上手く生きている気がしました。祐真君の元カノは、吉住氏が「年上の彼女」というキャラを描く場合の定番の顔立ちですけれども。

依頼人は何を目的としてこれを盗めと依頼してきたのか。ということを真剣に考えてもいるので、そちらもなかなか楽しいです。


同時収録作は。
「なんちゃって宝塚」という、女子高で文化祭に観客を動員しているクラブに、長身でスポーツ万能で髪が短いバレー部の人気者、な主人公が男役トップとして誘われて、出演するのにダンスのレッスンを受けつつ恋に悩む、というお話。娘役のトップである2年後輩のこれまた超美少女にしごかれまくるのさ。あ、恋の相手は若いバレー部顧問の先生ね。
この「なんちゃって宝塚」。歌はCDで口パクで、お芝居はナシ。ダンスはきっちり、というもの。
これを吉住さん、姪御さんの高校の文化祭で見て、面白いと思って描くことにしたそうだ。
フリート−クで表題作よりスペースとって語っているあたりからもわかるとおり、このお話で描きたかったのはこれだから、先生との恋はとってつけになってる。りぼんじゃなかったら、もしくはマジで百合属性のある人だったら百合で描いてたかもしれない。でもそれだとオチがなー。
オチがすごい百合なオチで。いやあ、やられました。美少女ひかりちゃん、いやあ面白い。ヒロインに絡んできてて、文化祭の舞台見てヒロインに幻滅したと彼女に言い寄ってきたバカ男をぶった斬るあたりはすっげえ爽快ですよ。百合好きは彼女が主人公のお話が読みたくなるかもしれないね。まあ吉住さんに百合は、わしは期待してないが*4

P×P (りぼんマスコットコミックス)

P×P (りぼんマスコットコミックス)


今回紹介したものは百合度は低いので、百合だけが好きな人はあまり楽しめないけれど、わし同様雑食派なひとは、かなり楽しめるはずです。ご一読を。

久々にはてなが長くなりました。はてなは今後、漫画や音楽ネタばかりになるかもしれません。ちょっと運営方針揺れています。ここで扱って欲しいネタがある方はコメしてくださると嬉しいです。

*1:まだ連載中じゃなかったかコナンって

*2:片想いの相手が片想いしてる女とよく仲良くできるなー、と思うひともいるかもしれないが、彼が彼女の眼中にない、というのがわかっているからさ

*3:顔が、「ハンサムな彼女」のジョディを思い出させるキャラだけど、ホントにかわいいよこの子

*4:山田南平にはけっこう期待してはいるけど、久美子と真吾シリーズのコミックスのどれかに入ってる短編「Cheerio!」なんか、今思い出すとFtMと百合とセクシュアリティの揺れがホントごちゃごちゃな感じがするもの、ってえらそーに言ってるなアタシ、ちゃんと描けてると思うひともいるのかもしれないけど。昔中里一さんが「山田南平の絵からは百合電波が出てる」と語ってらしたし、本人も百合好きみたいだし女子校出身なんだけどな