「ざれごと寝言大事なこと」日記#6

西山香葉子という同人者の本性がわかる? ぺーじです。

もういちど読み返したいのが一条ゆかりの「女ともだち」と高樹のぶ子の「霧の子午線」です。

前者は、女の友情がテーマ? のはずが作者の私生活が透けて見える設定に話題集中?という作品。
主人公は、幼いころ両親を亡くして、美人だがダイコン女優の叔母さんと暮らしている勝気な女の子。文章を書くのが好きです。モデルをやってきて女優になりたい女の子らしい性格の親友がいます。親友は叔母さんにあこがれています。
この主人公と叔母さんが実はホントの親子だったというのが作者の私生活が透けてるな、というポイント。顔はお母さんより叔母さんの方に似ている(当たり前か)。
というのも一条氏は、当時16歳違いの姪御さんと暮らしていたのですが(7歳年下の旦那さんも同居していた、この旦那とは後に離婚する)、この姪御さんが、母親であるお姉さんよりも叔母である一条氏に顔が似ていたんだそうだ。
噂がまことしやかに流れた。「実は親子だと」。冗談を言ったこともあったらしいが、本当に叔母と姪らしい。
あまりにも言われているうちに、「使えるな、ネタに詰まったら使おうっと」と考えるようになったらしい(そうかネタにつまったのか)。
という話はおいておいて。
二組の親友同士が登場する。
もう一組は叔母さんと彼女のマネージャー。
元は大部屋女優仲間だったらしいが、叔母さんがマジになるとものすごく美しいので負けを認めてマネージャーになったらしい。
こっちのペアのほうに興味があるんだよな。
ちなみに主人公と親友はアイドルの男の子を争ったり(この男の子が主人公を「あの叔母さんがつまんない男の子どもを産むわけないじゃん」と言って励ますのだが、実はこのふたり義理のイトコだったんだよね。主人公のホントの父と彼のステップファザーが兄弟だと)、映画の主役の座を争ったりとべたべた仲良くはならないが。

もうひとつ、「霧の子午線」は、学生運動に身を投じた女の親友同士のその後。
一人の男の気持ちを取り合って、片方が男の子をシングルマザーとして出産し、高校生になり、出産しなかったほうはクローン病という病気になります(映画では、子どもを産んだ女を岩下志麻、病気になった方を吉永小百合。息子を山本耕史が演じていたはず)。ふたりとも独身で、出産したほうは新聞、病気になったほうはテレビキャスターとしてちょっと名が知られたりとキャリアを積んでいる。
病気になったほうが、親友の妹の夫と不倫したり息子と怪しくなったり。
すみません今思い出した。「ANGEL ATTACK」ってこれの影響受けてる。祐介とアスカがラブホ街歩いてて毬子の親友・由美と妹・律子の夫・三村を発見したってエピソードウエブにあがってたっけ。

年をとったせいか、年齢を重ねた女がどんな友情を育んでいるのか気になります。
でも二つとも独身だな。
「結婚・出産しても女の友情は続くか」というテーマを一度描いてみたいです。

ただ、「女ともだち」で一番好きなシーンは、晴臣(主人公にアドバイスして恋されたアイドル)が、お母さん(大女優)と義理のお父さん(映画監督。ちなみに彼の弟が主人公のホントの父親で、小説家)が離婚するときに、義理のお父さんに彼の苗字名乗っていいよな? と聞いて「ばかもの、当たり前だ」と言われるシーン。親子として愛されてて、いいよね(ちなみにこの後お母さんが電話で「ちゃんと息子として愛してたのよ、勝手だけど本当よ」と言うシーンもあってこれも好き)。


女ともだち (1) (集英社文庫―コミック版)

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