「ざれごと寝言大事なこと」日記#6

西山香葉子という同人者の本性がわかる? ぺーじです。

上の続き

落としてる話題がまだあったので。
上のエントリに既に1個はてなスターをいただけてたり*1、ペンブラのエントリには、コメント欄でお馴染みのすみれさんから非常に的を得た言い回しのコメントをいただきました。おふた方とも誠にありがとうございました。
レスはちょっと待ってくださいねゴメンナサイ(苦笑)。


〜〜「赤ずきんチャチャ

 これを読んでいる中には、「赤ずきんチャチャ」をご記憶の方もいると思うが、こちらは「るろうに剣心」とあべこべに、リーヤという男の子キャラが、りぼんでヒーロー役をやるより、ジャンプで主人公をしている方がしっくりくるキャラクターだ、と思ったことがあるのは私だけではないだろう。

 チャチャはストーリー漫画とは言いがたいが、りぼんにはストーリー漫画でなくてもアニメ化などがきっかけで知名度を上げた作品が複数存在する*2

 なにかとそれまでの作品と違った作品が人気になっていたのに、りぼんのイメージが変わらずに(読者や編集者の側もりぼんに対するイメージを変えずに)、売り上げ低下を見過ごしてしまったのは鈍すぎただろう。

〜〜時々好きになれない話


 ここで、りぼんを議題にして語られる話題の中に、聞いていてたまに好きになれない話題があることもカムアウトしてしまおうか。

「連載作品の扉絵がカラー印刷か否か」ということに、一喜一憂するファンがいる傾向である。


 もっとも、集英社の漫画にのめりこんでいたマイ小中学生時代、別マでもりぼんでも連載作品がカラー印刷の扉であることが多かったことに、既に私は気づいていたような気がする。
 すごい例をひとつ挙げよう。
 80年代の早い頃の別マで、80Pの読みきり作品を2本ずつ毎月載せるという企画をやったことがあるが、これに、「家庭教師のお兄さんに恋をする落ちこぼれ少女の話」を描いて参加した若手が、カラー扉を貰えてなかったことがあった。作者のPNも覚えているけど書かないでおこう。当時の別マって、連載作品の数は少なかった記憶があるのだが*3
 もうひとつ記憶していることを書いておくと、80年代連載作品1回あたりのページ数は、別マは45P前後でりぼんは40P前後だったはずだ。「あなたとスキャンダル」で再びりぼんを手にした時には、1話あたり32Pになっていて、「あれ、減ったな」と思ったような気もする(連載作品の数=枠が増えたような気もするのだが)。
 80年代当時、子供心に思った両者の共通点は、原作付の作品がナイということだった(これはなかよしとの比較。比較ばかりしててすみません)。


 成長した私は白泉社の漫画雑誌をよく読むようになるが、こちらは、さまざまな作家が持ち回りでカラー扉を担当している*4。これは隔週刊の花とゆめだけではない。

 その後、りぼんを取り扱っているHPやブログで、少女漫画誌でいちばん広告料が高いのがりぼんだとか、「今月は大きな広告がもらえてるからカラーがいっぱいある」という記述を見たことにより、ある月に発売されたLaLaと花ゆめとりぼんを1冊ずつとってカラー扉な作品数を比較してみることもやった。りぼんだけが6で、残りふたつが4だった記憶があるが、1月号でもう1回やってみるか。

 花ゆめ4・りぼん6(他にカラーの広告ページは1箇所有)・LaLa4(他に金色のコルダのゲームの広告有)だった。

 ちなみに、アニメ放送中の「スキップ・ビート」や「ヴァンパイア騎士」がモノクロ扉な号だった。1月放送再開の「夏目友人帳」がカラーだったけど*5

 これは、やっぱり広告料に比例するのだろうか。

 なお、比較対象にLaLaや花ゆめを持ってきているのは、単に我が家にそれらがあるから。あと、ちゃおとなかよしは、さすがに苦し過ぎた。りぼんで「MOMO」が面白いのが奇跡と思えてくる*6。絵も合わないのが多いし。

 以下は参考になると良い話だが、前のエントリで名前を出した花井愛子が、自分の文庫の表紙に小椋冬美の絵を使うと、10代少女にはウケが悪いのに、20代以降の女性には大好評なので*7、「少女と大人の女性の嗜好の違いに驚いた」、という話を書いていたけれど、それと同じことが起きているだけなのか(苦笑)。

 集英社の利益的に考えるなら、りぼんを卒業したら、マーガレット・別マ・クッキーと言ったあたりを買って欲しいのだろうが、この辺は好みが分かれるのでなんとも言えない。

〜〜ついでに、とあるブログに書いたコメントを転載することにした。


 このコメントを自ブログに持って帰って使うとは、あちらのブログの書き手さんに一応言ってはいるのだが、話をメールして2週間強、まだ返事が来ない。
 とりあえず強行で書くことにしよう。



 もとは、とある方が、コメントの中で余談として書いた内容が元であった。

(前略)りぼんの漫画家さんには、現実逃避型の漫画家と現実直視型の漫画家が確実に存在すると思います。
(中略)私個人としては、この両方のタイプの作家が共存していてこそ、りぼんは初めて健全な雑誌になり得るものと思うのですが……(後略)

 えらく略した部分が多いけど、それは一応の配慮ということで。
 以下は、私がそちらで半ば怒りに任せて書いてしまった文面。そのコメントに不快感を覚えたので。
 引用箇所で略した部分には、実は、それらの代表格(だと書き手が考えている)作家の名前がそれぞれに挙がっていたのだが、その意見には妙に短絡的なものを感じてもいたし。

「現実逃避」という言葉を使っていらっしゃいますが、どのような意味合いで使ったかをおっしゃらないと、今後大変なことになるのではないかと感じました。

「世界観」の問題なのか、「主人公が現在突き当たっている課題に対するとらえ方の問題」なのか。このあたりをきちんとしないとまずいのではないかと思います。

フィクションで使われる世界観には、大きく分けて2種類あると思います。

それは、「読者である私たちが暮らしている世界と地続きの世界のお話」か「私たちが暮らしている世界とまったく違う世界のお話」と私はとらえています。
で、このふたつの中でも、「超常現象があるかないか」でも違うし、ひと口に前者だと言っても、過去の話だったり未来の話だったり、架空の国名や地名が出てきたりして、「私たちが今いる世界とまったく同じではないもの」もあるなど、といろいろあるかと思います。

りぼんの作品は、これまで、「読者が生きている世界と地続きの世界で繰り広げられる、超常現象も登場しない中高校生の恋のお話」が多かったですが(この傾向ができてきたのも80年代中盤あたりという、当時執筆されてた本田恵子先生の証言も、「集英社少女まんがアーカイブ」のインタビューにありますが*8)、それががっちりしすぎたフォーマットとなって、飽きた読者も出てしまったかなにかの理由で、今日の芳しくない販売部数につながってしまっているのではないか、という見方ができるかと思います。

細かくは本年中に自ブログでやってみることができたらと思ってます。ややまどろっこしい表現と合わせてお騒がせ致しました。


 まあ、最後の3行はこの日付のエントリの予告と捉えても良いかと(苦笑)。


 今思うと失敗だったかと思わなくもないのだが。
 あの数行から、「現実逃避」という言葉に2通りの意味がある、という解釈をする者がどの程度いるかはわからない。


 で、漫画を読むことに関する「現実逃避」という言葉は、もうひとつ意味があると思う。
「疲れた心を癒す」ということ。

 最近仲良くしているひとの意見の中には、「悩みの内容に優劣などなくて、どっちがより苦しいかを比較するのもナンセンス。ひとの心の許容量は本当にひとそれぞれ」という趣旨の思想を持っているひとがいて、他者を現実から逃げていると非難する者には、この言葉をぶつけた方が良いな、と思えてきている。


 それでも、やめれば簡単に解決するストレスもあるということは覚えておくといい。仕事ならともかく、好きで読んでいる漫画のことなんだから。


 やっぱりこういう文面大変だし苦手だよ。さっさと通常営業に戻ろうっと。

 なお、この日付の2つのエントリは2009年1月4日未明に、少し、加筆改稿しました。

〜〜ついでにあまり蒸し返したくない話も書いておく

(2009年1月4日12時20分)

2008年6月に、小学館で騒動が起きて、私もそれを漫画空きは一度読んで欲しいと願って記事にし、苦い思い出となってしまったことがあったが*9

この時、小学館集英社には経営統合の話が出てたけれど、こういう問題の起きた小学館と、もとから関連してた会社であるとはいえ手を組むのは、集英社にとってプラスとなるのか怪しいということも、私は考えていた。そこまできちんと書ければもっと良かったのだが、それは私の未熟さの現れだと思っている。

*1:正直驚きました

*2:チャチャ以前なら「ちびまる子ちゃん」、以後なら「アニマル横町」などがそれ

*3:現在なら、カラーを描くことに時間をとられるよりも本編に力を入れさせたのかもしれない、と考えることもできるのだが

*4:後日書くLaLaの感想でも言うが、最新号の「キスよりも早く」のカラー扉は、現在の私の携帯電話の待受画像となっているw

*5:参考として書くが、ヴァンパイアよりも夏目の方が大人読者に受けが良い

*6:「桜姫華伝」も気になっているが

*7:これは、小椋がりぼんで描いていた頃を知っている読者が、当時でも20代以降に多かったというのを忘れてもいけないと思うが

*8:以下12月28日補足:もっとも、本田恵子のこのインタビューには、どうにも雑かつ不快な印象を覚える部分も多かったので、そのあたりの不満は10月30日付で書いてしまっているのだが

*9:ぶっちゃけたことを書くと、今も引きずっている