タイトルの通りです。
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中盤から後半は、続きが気になって気になって、ご飯つくるくらいなら読んでたいよー! という気持ちでした(これ、ダンナだったら待たせておけるはずなんだけど)。
1話目は緒形さんの話。
オープニングはとっても楽しいんだけど、すごくせつないお話でした。
多分同じ立場だったら、あたしもコイビトに言えないだろうなー。こんな重要事じゃなくっても、気後れしてうまく言えなくて頼めなくて関係がこじれたりしてたしね(苦笑)。
21P、「そう来たか」と思わされる表現があった。
あたしはよく「吸い込まれる」という言い回しを使ってるかも。違うひとの小説で類似の場面を見た時とかに。ハイスクール・オーラバスターかな? 最初にこういうのを見つけたのは。
33P前後はかよこさんに憧れを持った。
ラストを折口さんのインタビューという形にしたのは、すごくアイロニカルだと思ったデス(苦笑)。
ヒロインの名前が「かよこ」さんなので、余計に胸がつまったかも。
あ、後半、実は緒形さんと進藤さんがコンビだと知って、読んでてけっこう楽しかったです。進藤さんは別冊で大活躍だなあw
2話目は、一番コメディの色合いの濃い話w
合間合間に入る夫婦の会話が最高におかしいです。おかしいんだけどラブ度が高くって。特に115Pはページまるごとやられましたわ。1行目は「車どころかダンプカーと違うか」と思いはしましたがwww 夫の新人時代の「2人の出逢い」を混ぜてる場面なんかホントにおかしいよー。
あ、事故とかウサギの話のが、読んでて身が入ってしまうのは、私の資質なのですかね(苦笑)。どうも大規模な戦闘は苦手だわ。
も少し刑事ドラマとか見るようにするか(ボソ)。
3〜5話目は、柴崎がストーカーに遭って、大変辛い目に遭って、でもそれで、どれだけ多くのひとに支えられてるか、そして手塚と相思相愛だったとわかる話。
水島久美子というキャラの正体がとにかく知りたかったです。だから、続きが知りたいという気持ちはどんどん加速していきました。で、彼女が、見ていてひどくきついキャラだと思った。こういう風に視野狭窄に陥って一方的にひとを貶めていないか、本当に気をつけていたいと思ってしまいます。彼女の言い分は「違うよなー」と思いながら、本だから読めるんだけど。
果たして自分が「ひとの痛みを想像する能力がちゃんとある」だろうかとはいつも疑問に思うから。でもそれを自信持ってあると言う人間の中に、その点で信用に値する人間が、どれだけの数いるのかは謎ですけども。
そうそう、彼女に関してぼんやり思ってたことは。ひとつ当たりました。
「女だからわかり合える」という言葉に対しておめでたさみたいなのは感じるしね(これは、納得いく部分もあるしいかん部分もあるし)。
192Pから10Pくらいも、読んでてすごく痛かった。
あ、「内乱」で出てきて柴崎をイラつかせてた広瀬嬢が、えらく株を上げてもらえる描写をされてたなあ。これはびっくりな点。そして良かったと思う点。ここは大人の鑑賞に耐え得る点のような気がします。偉そうですが。
ラスト30Pは胸がいっぱいになったし、ここで出てきた柴崎の本音は、ものすごく共感できました。あっ、ここを再読して涙が(読書ではあまり泣かないんですけども)。手塚のもの言いも良かったなあ……。
そういえば、数ヶ月前に、柴崎と手塚じゃつまんない、と言ってたひとがいたけど、あたしはこういう対等感のある関係の方が好きなせいか、それはまったく思いませんでした。実って良かったよー。
友人代表スピーチは、このふたりの場合、郁ちゃんしかいないよねっ!w そこに至るまでの描写がなんとも彼女らしくって笑えました。
今回よくわかったのは、私がこのシリーズを最後まで読めた理由。郁ちゃんは何も持ってない女の子じゃない。瞬発力その他もろもろ、運動神経関係はたいがい持ってる*1
でも、才能がなかったとしても愛される、というのも必要なんだよなー。
才能がひとつでもあったら世の中に居場所を持てる、という発想がここ10数年デフォな私ですけど、この辺はちょっとわやくちゃになってきました。
なんか、このシリーズを読んで、一番冷静じゃなく感想を書いている気がしています。
とりあえず速報的にあげましたwww
*1:郁ちゃんに憧れてて彼女を疲れさす女の子の新人、なんてキャラも出てくるなあ。ちょっと百合ポイントだwwwまあ郁ちゃんは女子校で受けそうな定番キャラのファクター持ってますけどね