「ざれごと寝言大事なこと」日記#6

西山香葉子という同人者の本性がわかる? ぺーじです。

「美男の国へ」岩井志麻子

ananでの連載をまとめた「オトコ・ウォーズ」と連載時期もネタもともかぶっているのだが、よりいっそうそのあたりのネタをディープに楽しめる1冊。子供を引き取れなかった後悔とか、フェイドアウトしていつの間にか音沙汰のなくなったあの話題はどうなった、という問題も懇切丁寧に答えているぜよ。

一時期妊娠したって女性週刊誌で話題になってたんだよね岩井志麻子って。どうなったかというと。
流産したそうだ。
ま、これ以上コメントはすまい。
しかしこの関連で、今後の役に立つ可能性があることがわかってしまった。
なんでもひとによっては、「着床出血」というものがあって、生理の予定日1週間前にちょっとの出血があり、これは受精卵が子宮内に着床したときの現象なのだそうだ。

P.27のヤギのネタはなんだとか、おおっ! 中国人マッサージ師か、とか、おおっ! 白人好きのマネージャーここで登場か! とか、おおっ! イ・ジュンギ似の美青年がここで! とか、15の春に在日朝鮮人焼肉屋の2階で初体験かい、その話も聞いてみたいねえ、いやいや、韓国人の内縁夫殿との馴れ初めを知りたいぞと個人的に思った、とかネタがわんさかさ。そんな中に。岩井女史のネガティブさが、最近の自分に少しオーバーラップするようなしないような。
「若いことに価値なんかあると思ってなかった」し(そんなことを言う男は軽蔑していたのですが……)、でもあたしは失恋、彼女は離婚で、その寸前の状態からどこか似ているような? 
しかし、ananが今回は「ぬるい」と感じたわ。
やみつきになりそうだけど。
合間合間に入る岡山に残してきた子どもさんたちのこと。
終盤娘さんが口利いてくれるようになって、良かったね。


「哀号」とか「べ平連」(この言葉が本来何の略称かわたしは知っているが、この本では本来の意味では使われていない。本来の意味を知っている理由にわたしはくすっと笑ってしまったが)とか、意味がわからなかったり笑えたりする言葉もアリ。内縁夫さんが岩井女史と出会って、「きたのスパイかもしれないけどもう一度会ってセックスしたい」と思ったあたりはなんか純愛を感じた。
このひとの出生の秘密の話に食いつくタイプの人は岩井女史ともだが、わしとも間違いなく同じカテゴリーだ、と思う。

いつの間にかフェイドアウトしていたマッサージ師やベトナム美青年のネタもフォロー? してある。

もひとつおまけに間男するヤツアリ。歌舞伎町で襲われても「これ新潮45に使える」と思ってしまうあたり、プロや……と思った(が、身の危険に気をつけてください)。

韓国の男性が平均的にどんなセックスをするかも書いてあるが、それを読んで「韓国の人はやめよう、きっとあたしと合わなそう」と思った。なにが書いてあるかは本を読んで確かめてください。

たぶんこの本を読んで面白かった人とはきっと友達になれる、そんな気がした1昼夜だった(本当は昨日中に読んで感想書きたかったんだけど)。

美男の国へ

美男の国へ