井形慶子さんの「仕事と年齢にとらわれないイギリスの豊かな常識」は。
どうも「日本駄目、イギリスすばらしい」と闇雲に言っているような気もしてしまって、最初あれなんですけど(数日前に「イギリス人は『理想』がお好き」
と比較したせいもあって)、そちらとは指摘したポイントが棲み分けができているみたいで、問題点は問題点として考えているのかもしれません(それとも住んでいる方と50回渡英した方の違いか?)。
ヨーロッパ人は「パートナーシップ」というものをすごく大事に考えている、ということ(これがないので日本では老人ホームで夫婦をばらばらに入れて、夫婦の心の方から健康を崩させることになっていく)。
いっぱいポイントメモッたのにな。ノート6ページ分くらい。ちなみにバイトやイベントのときに、試食品を何個使ったかとか、イベントの釣銭が増えていく様をメモる時に使うヤツ。
日本は都会同士をつなぐ交通網は発達しているけど、ひとたび田舎へ行くとなるととんでもなく不便、とか。
イギリスはどんな田舎に住んでてもすぐそばに都会生活があるし、文化施設も学校もレベルの高いところがある、というけれど、それはイギリスが日本より国土が狭いからよ確か。それだけは今思うわ。
日本人はイギリスに比べて歩行者に冷たい、ということもおっしゃっていました。
イギリス人と日本人のお金や仕事に対する違いなども語られています。
イギリス人は、日本人の感覚から見れば「格落ち」な仕事に転職することがよくあるらしい。それだけ「仕事に」固執しないし、子供3人いる配管工が週3日しか仕事をせず(奥様がフルタイムで働いてる)、家の改築と子供の世話にがんばる人生を過ごす、なんて人もいる。
家の改築にはイギリス人は燃えるらしい。でもってよりよい家に改築した結果、買った時点から見て7倍の価格になったということも!
日本では個人主義が育たなかったというのは、「少数者に対する無言の差別」ともつながっているのかもしれない、と今思った。
アメリカじゃなくて、ヨーロッパのいいところを真似するべきだったんじゃなかろうか。

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ちなみにこれ、文庫版です。わたしが読んだのと中身変わってる可能性があります(追加されてるとか)。
あれ? よく見るとタイトルも微妙に違うぞ(笑えない?)

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