「ざれごと寝言大事なこと」日記#6

西山香葉子という同人者の本性がわかる? ぺーじです。

横浜市立大学エクステンション講座「人はなぜ物語るのか?」第3回

今日は時間ギリギリだけど間に合いました。赴くのに2時間以上かかるから、この季節はお手洗いに行きたくなるんですよ、てすみません。

今回は『空想を共有する社会:少女たちにとっての〈物語〉』。
閉じます。

今日はレジュメもですが、ノートの中身が濃い。
「近代の少女雑誌に連載された少女向け読み物の多様性と読者」を解きました。

いわゆる「少女小説」だけではない様々な物語
少女どうしの「S」ものの小説が愛読されていたというけど、講談社の少女倶楽部では時代小説や講談小説などが連鎖されていたとのこと。あ、だから講談社なのか⁉︎
男性キャラクターはこの頃の少女小説に出てこないのかといえば、否、なのだそうな。
読者欄でも言及されていたそうで。
女の子向けジャンルにはエキゾチックな舞台に材を取る傾向がある、現代でも(ファラオの墓とか)
「涙の握手」はそういった作品。男の子、自分の本当の身分を知らない王子が主人公で舞台はインド。

異性のキャラクターに心をときめかせる気持ちは戦前にもあったけど、踏み込んでくれるなという編集方針だったとのこと。うっすらと。
ここで語られた作品で西山が面白そうだと思ったのが、「消えたダイヤ」という作品。いとこ同士の男女コンビが、仕事を募集して居るうちに、ロマノフ王朝のダイヤの行方を追う、という話だという。これは西山が食いつかないわけがあるまいて笑
男女が入れ替わる小説もあったようだよ?

挿絵と本文の関係。
挿絵画家によるヴィジュアル表現も作品が人気を呼ぶ要素の1つ。これは現代でもそうだよね。
吉屋信子中原淳一コンビでの作品は、戦前少女雑誌華やかなりし頃には「わすれなぐさ」の単行本くらいとのこと。
花物語(ちなみに西山、今読んでます)は本来大正時代の作品だが、昭和14年に中原さん挿絵で再発されていて、これが、戦後1980年代に国書刊行会から出たものと同じで、これが現代に至る花物語のイメージとなって居るようだ。

少女倶楽部は尋常小学校5.6年から読めるようにつくってあり、しかも貧しい子にも伝わるようにつくられていた。売り上げは少女雑誌で一番だったらしい。
で、5.6年生と女学生では好みが違ったとのこと。

画面に動きを見せるために切り込みと称する絵が主だったが、原稿の遅い作家は版をつくる時間がないためそれが叶わず1ページ丸々の絵が多かったそうな。

あと、少女倶楽部は愛国良き母、少女の友はインテリ女性を育てようとしていて、それが雑誌のカラーになっていた、というのは、西山が今年初めに読んでいた「少女雑誌に見る『少女』像の変遷」という本にも書いてあったような。
この本読んでて、今読んでる本が花物語、HNがべにすずめ、と来たらなんてタイムリー!笑 先生と結構同じ本を読んでたみたい。
更に、吉屋信子には紅雀という作品がある。私のHNには関係ないのだが、読もうと思わされます。

終了後に茶話会が行われました。すごい裏話も出ましたが、ここではやめときましょう(やめとく話だけ覚えてるので)

あ、今回の講師は嵯峨景子さんとおっしゃる方で、「コバルト文庫で辿る少女小説変遷史」という本を編まれてます。

望んでいた講義内容ではなかったけど、目からウロコが落ちました。